「手をこまねいている間に出産適齢期の女性は急減しつつある」
同会議の委員33人のうち31人はこの後、森雅子少子化対策担当相に対して、必要な財源を政府の責任で確保するよう求める要望書を連名で提出。「地方自治体で準備を本格化させる時期を迎えても、いまだ明確に約束されていない」などと批判した。自治体や保育関係者にすれば、当然の批判だろう。
勢い、マスコミの論調も厳しい。例えば毎日新聞は2月21日朝刊の社説で、特に「子どものためには(保育の)質の向上がもっと論じられるべきだ」として、保育先進国スウェーデンの例を引くなどして、「被虐待児や発達障害児など特別なニーズを持った子どもは増えている。質の高い保育士の育成、実績を積んだ保育士が職場に定着できるような待遇改善は不可避だ」と、財源確保の必要を強調。日ごろ、安倍内閣に好意的論調が目立つ読売新聞も2月16日の2面解説記事で、子育て支援の少子化対策としての側面を特に取り上げ、少子化対策には常に財源が壁になってきたことを指摘。「手をこまねいている間に出産適齢期の女性は急減しつつある」として財源確保を急ぐよう強く迫っている。