韓国が日本の軍国主義の象徴だと主張している「旭日旗」。そのデザインがサッカー日本代表のユニフォームに施されているだけではなく、FIFA(国際サッカー連盟)公式ホームページで販売されている、と韓国のテレビ局や大手日刊紙が問題にしている。
「競技場での政治的意思表現を禁止する」というFIFAの規定に反している、として即刻抗議をしてやめさせるべきだと主張するメディアも出ているが、日本国内のネットでは「でっち上げはもういいかげんにしろ」「このこじ付け、苦しくないか?」などとあきれ顔だ。
昇る太陽から放たれた光線を形象化したデザイン
韓国のテレビ局SBSのウエブ版によると、日本の軍国主義を象徴する模様「旭日旗」を連想させるユニフォームがFIFAの公式ホームページのショッピングモール(store.fifa.com)で2014年3月11日に確認された。アディダスが製作した日本サッカー代表のユニフォームがそれで、左胸の日本サッカー協会のシンボルを中心に線が伸びている。全体は青が基調になっているため赤の「旭日旗」と色やイメージは異なるが、13年11月もこの模様に「カチン」ときた人が多くいて物議をかもした。このユニフォームは大人サイズで89.99ドル(約9万6000ウォン)を払えば世界中の誰でも購入することができる、と報じた。
14年3月12日付けの中央日報日本語電子版では、このユニフォームのデザインについてFIFAがホームページで、「昇る太陽から放たれた光線を形象化したデザイン」と説明しているとし、
「旭日旗と同じ脈絡のデザインであることを自ら認めたのだ」
と解説、国際社会でナチの象徴のハーケンクロイツは徹底的にダブー視されているが、旭日旗はそれを意味する内容が知られていないため、これまで特に制裁がなかったのはおかしいことだ、などといった論調を展開した。
とにかくここ1,2年、韓国の旭日旗に対する攻撃は激しさを増している。イギリスで販売している弁当の包み紙が旭日旗を連想させるとし販売中止を求めたり、世界的人気のロックバンドがMV(ミュージックビデオ)で撮影したとしてその映像を削除させたりした。最近では、アメリカ自然史博物館の壁画2か所に旭日旗の模様があったとして修正を要請した。14年3月1日には「全世界旭日旗撲滅キャンペーン」に積極的に乗り出し、このアメリカ自然史博物館の壁画を含む本の表紙やTシャツなど、50品目余りの旭日旗関連の情報が得られたため行動に出る、といったことが韓国で報じられた。
韓国サイドのでっちあげでロンドン五輪から攻撃を開始?
なんでこんなに「旭日旗」が目の敵にされるのか。日本では一般的に、2012年のロンドンオリンピックからと語られている。8月10日のサッカー日韓戦終了後に韓国の朴選手が上半身裸で太極旗と一緒に「独島は我が領土」と書かれた紙を掲げ、この行為がオリンピック憲章に違反するため朴選手は処分を受けた。しかし、韓国内では朴選手が問題とされるなら、日本の体操選手のユニフォームも旭日旗を連想させる、「憲章に違反している」と問題視、それがきっかけと受け止められている。
実際のところ旭日旗は、明治3年に「陸軍旗」として制定され、現在も類似の意匠が自衛隊旗などで使われている。しかも同じようなモチーフのデザインは世界のあちこちにある。
日本のネットでは今回の韓国メディアの報道について、
「最近になって思いついた反日設定を、何の疑問も無く主張出来ちゃうのが凄いよね」
「本当は分かっているけど、退くに退けなくなったんじゃないのか?」
「陸軍旗と海軍旗の区別すらついてねぇだろ絶対」
などと呆れてものも言えないという感じのコメントが多く出ている。
日本サッカー協会に今回の騒動について韓国から抗議などが来ていないか問い合わせてみたが、協会広報は「担当者が不在のためよくわからない」ということだった。