ロボットを遠隔操作して原子炉建屋を「3Dレーザスキャン」する
前出の1~3号機についても、歩みは少しずつ進んでいる。1、2号機では13年12月、ロボットを遠隔操作して原子炉建屋の内部を調査。「3Dレーザスキャン」と呼ばれる手法で現場の様子を立体的に再現し、がれき除去や除染作業の準備に役立てる。
燃料デブリの取り出しのためには、原子炉の格納容器の破損した場所を正確に把握して修復し、水で満たす必要がある。13年6月に改訂された政府の工程表(ロードマップ)によると、1、2号機については、従来よりも1年半前倒して20年度上半期までにこれらの作業を終え、燃料デブリの取り出し開始を目指す。溶けていない燃料についても、17年度下半期から取り出しを始める。
燃料を完全に取り出して初めて、原子炉建屋の解体に着手できる。福島第1原発を更地にできるのは早くても30~40年後だ。