キャロライン・ケネディ駐日米国大使(56)が2014年3月7日に自身の「ツイッター」で、なぜか唐突に浅田真央選手(23)のソチ五輪で演技している写真をアップし、「浅田真央 ―『真のチャンピオン』です」とつぶやいたため、ネットで「真意は何だ?」といぶかる声が相次いでいる。
ソチ五輪は2月23日(現地時間)に終了し女子フィギュアスケートが20日に結果が出てから2週間以上も経っているため、「何を今更!」「真央にも金メダルのソトニコワにも失礼だ!」などと批判も多く出ている。
ロシアを牽制するため浅田選手が利用された?
ソチ冬季オリンピックで金メダルが期待された浅田真央選手(23)は、フリーの演技で女子では世界で彼女しかできないジャンプ、トリプルアクセルを成功させるなど世界トップの実力を見せつけ見ている人を感動の渦に巻き込んだ。結果的に6位に終わったがそれはショートプログラムで失敗したからで、メダルに手が届かなったことに関しては大きな異論は出ておらず、現在は現役を続けるか引退するのかに関心が移っている。そうしたなか、競技が終了し2週間以上が過ぎた3月7日、ケネディ駐日米国大使が自身のツイッターで、
「浅田真央 ―『真のチャンピオン』です」
とつぶやいた。
ネットではこの発言の真意が図りにくいし、「バカにしているのではないか」などと批判も続出、
「この適当感!そして今更感!」
「わざとらしすぎて逆にムカつく。日本人への蔑視感が発言に滲み出てる」
「真央ちゃんに触らないで!」
などと騒然となった。
一体なにが目的なのかといった推測も出ていて、ウクライナの内紛の件でロシアを牽制するため浅田選手が利用された、とか、何も考えずに思いついたことをつぶやいただけ、とか、自身のイメージアップを狙ったものだ、といった斜に構えた見方も多い。
3月8日が「国際女性デー」のため自身が尊敬する女性を称えている、という分析をしている人もいるのだが、真意はよくわからない。実は、ケネディ大使のツイッターを含めた言動は、これまでもネットで話題となっており、批判も受けてきた経緯がある。
ツイッターでイルカ漁を批判
批判のきっかけになったのは、13年11月に皇居で行われた信任状奉呈式でのこと。その様子がテレビなどで報道されると、ケネディ駐日米国大使は「礼装ではなかった」、天皇陛下の前に立っても足を揃えず棒立ち状態、これは非常に失礼だとの批判が起きた。安倍晋三首相が靖国神社に参拝した時には米国大使館は13年12月、日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったとし「米国政府は失望している」という声明を出した。14年1月18日には自身のツイッターで、日本人はイルカを捕獲して食料にしていることが信じられない、とし、
「米国政府はイルカの追い込み漁に反対します。イルカが殺される追い込み漁の非人道性について深く懸念しています」
などと発言した。こうしたことが日本を見下しているなどとして、反発が出ていた。
もしかしたら「浅田真央 ―『真のチャンピオン』です」というのは、本当に純粋に浅田選手を称えただけという可能性もあるのだが、ケネディ駐日米国大使に関しては現在、ネット上で厳しい視線が注がれていることがあらためて浮き彫りになった形だ。