1円単位の端数は切り上げるという転嫁カルテル
業界2位、サントリー食品インターナショナルも原則として10円値上げ。コカ・コーラと同様、「南アルプスの天然水」などミネラルウオーターの価格は据え置く。炭酸飲料「オランジーナ」缶は容量を増やした上で10円引き上げ、緑茶「伊右衛門」「ウーロン茶」のペットボトルは容量を減らした上で、10円引き下げる。容量、価格ともに、自販機での商品が多様化しそうだ。
飲料メーカーで構成される全国清涼飲料工業会は13年11月、消費増税で生じた1円単位の端数は切り上げるという転嫁カルテルを結んだ。すべての商品を一律10円上げるわけではなく、全体として3%分の値上げにすることも盛り込んだ。上位2社の価格政策はこの転嫁カルテルに即したもので、他社も追随する。
清涼飲料の販売量のうち、自販機の占めるシェアは低下傾向が続いている。飲料総研によると、消費税率が3%から5%に引き上げられた1997年当時は、自販機は5割弱のシェアを占めていたのに対し、2013年は3割強にまで落ち込んでいる。自販機の減少分を埋めてきたのがスーパーで、同時期に2割弱から4割弱にまで高まっている。