「理解できない政治家がいるのも仕方ありません」
とはいえ、それでなくてもワタミは「低賃金で、仕事が厳しい」とされ、それによってブラック企業よばわりされてもいる。
ワタミの創業者で自民党参院議員の渡邉美樹氏は2014年3月6日、自身のフェイスブックで、こう反論した。
「そもそも共産国家でない日本は、あの企業で働きたくないと烙印をおされ、経営がなりたたないリスクとも、経営者は常に向き合っています。
内部留保に関しても、中長期で企業を維持、発展させる責任が経営者にはあります。
経営者視点の発想、事情が理解できない政治家がいるのも仕方ありませんが『レッテル貼り』によって、日々の政治活動や経営がブレたり影響を受けることはありません」
ワタミ広報部によると、アルバイトの時給は、「職種ごと、地域の相場などから店長が提案し、エリアを統括する責任者が決定します」という。
最低賃金の水準については、「ほとんど(の店舗)が最低賃金を上回る採用時給となっていますし、また店舗内でも昇給制度を設けており、技能の習熟に応じて昇給があります」と説明している。
アルバイトの時給について、労働問題に詳しいジャーナリストの小林美希氏は、「まず前提として最低賃金の水準が低いことがあります。いまはアルバイトなどの非正規労働者として生計を立てて人が増えているのが現実。そこを理解しないと。知名度の高い企業が払えるのに払わないのであれば、それは企業の社会的責任を果たしていないといわれても仕方がないでしょう。知名度があるから、『賃金を上げなくても、人が集まる』という考えが透けて見えることが残念です」と話している。