仲人が見直されている理由 「おせっかい力」で「結婚難民」救う
「日本仲人協会」中西圭司理事長に聞く

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少子化対策にも貢献、目標は加盟仲人1万人

独身者の結婚意思(国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
独身者の結婚意思(国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」

   ――プロの立場からみて、今「仲人」が求められている理由を聞かせてください。

中西 最近では「草食男子」なんて言いますが、日本の男性は元々シャイなんです。自ら行動して結婚までこぎ着けるのは今も昔も2~3割。昔は、近所の人や会社の上司、親戚といった第3者が若い2人を引き合わせて背中を押していたんです。今、必要とされているのは周囲の「おせっかい力」なんです。実際、35歳未満の独身者のうち9割近くが結婚を希望しています。「自分が結婚したいと思った時が適齢期」なんて言いますが、世の言う適齢期になったら危機感を持たせた方がいいんです。まわりももっと尻を叩いてあげるべきです。

   ――今後の展望をお聞かせください。

中西 上限付の成功報酬型にしているのには、社会貢献としての意味も大きいんです。加盟仲人への負担を少なくすることで加盟数が増えれば、会員数も増え、お見合いの機会が増え、成婚率もアップします。日本では少子化が深刻化していますが、結婚した夫婦の子供の数(完全出生児数)は減少傾向とはいえ2010年で1.96人。つまり結婚している人は、だいたい2人は産んでいるんです。現在、結婚相手紹介サービスの入会者は、20~40代の適齢期独身者1800万人に対し、60万人程度。私たちは、深刻な少子化問題の解決につなげる意味でも、世話好きの仲人を全国で復活させ、日本社会の未婚化をストップさせたいと考えています。
   加盟仲人1万人、会員数10万人という大きな目標を掲げ、がんばっていきます。

〈中西圭司氏 プロフィール〉

   なかにし けいじ 1953年、呉服屋の次男として大阪に生まれる。京都産業大学卒業。30歳で結婚した当時、アルトマンを筆頭として結婚情報サービス会社が次々と誕生、入会金30万~40万円といった高額な料金を疑問に思いつつ、この頃から始まった少子化問題の一助になればと、1984年、入会金を低価格に設定し、誰でもが利用しやすく、しかもまじめに結婚を願っている方のための「成功報酬型」の結婚相談所を開設。その後、1996年に、株式会社日本仲人協会という仲人加盟組織を作り、自分の理念に共感する仲人を集めることで、多くの「結婚したいのに良い相手が見つけられない独身者」を成婚に導いている。著書に「はじめての仲人ビジネス」。

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