仲人が見直されている理由 「おせっかい力」で「結婚難民」救う
「日本仲人協会」中西圭司理事長に聞く

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成婚率が10%以上と高いのが強み

   ――日本仲人協会もそのうちの一つ、ということですね。

中西 私はもともと呉服屋で、仲人業は「結婚を取り持ったら着物を買ってくれるだろう」と思って始めたんです。当時としては非常に珍しかった「成功報酬型」の料金体制が評価され、92年には仲人加盟組織「日本仲人協会」を設立しました。特にここ5年は婚活ブームもあり、加盟仲人が急速に増え、14年で約1100人が加盟する日本最大級の仲人ネットワークになりました。それでも会員数は約1万と大手結婚サービスの約4分の1程度ですが、成婚率は業界平均5%前後に対し、10%以上と高いのが強みです。

   ――「成功報酬型」をなぜ採用したのでしょうか。

中西 結婚相手の情報提供を主眼に置いた大手サービスは、2年契約で40万円、というように入会金や月会費をまとめてもらう「先払い型」が昔も今もほとんど。でも、結婚が決まる前に大金を取るのはおかしいなと感じていました。利用者のハードルはもっと低くあるべきです。仲人の仕事は、結婚が決まるまでなんです。、だから加盟仲人には月会費の先取りを禁止し、結婚が成立して初めて謝礼として成婚料(最大30万円)をもらうようにしてもらっています。他の費用も上限を定めていて、入会金は3万円、月会費は1万円。そうすれば会員は初期投資の必要がなく、同時に金銭面でのトラブルも起きにくいというメリットもあります。

   ――ただ、収入面で仲人にはどうなんでしょうか。

中西 仲人業は「副業」であるべきだと思っているんです。お金のことがあるとお世話にも力が入り過ぎてしまい、独身者の気持ちに寄り添えなくなってしまうケースも出てきますから。そのかわり、他のネットワークと違い、当協会では、加盟仲人からも大金を取らないんです。
   当協会でも50万円の加盟金を設定してはいるのですが、私が毎月全国で開催しているセミナーに参加した上で加盟すれば、その加盟金を無料にしています。セミナーは協会の理念と法令順守をしっかり理解してもらうために必須なのです。50万円は大きいですから、皆さん揃って参加します(笑)。ですので、仲人は会員と同様、大きな初期費用なしで仕事を始められるんです。

   ――仲人は誰でもなれるものなのでしょうか。

中西 当協会の仲人は全員0から始めた人たちです。加盟に特別な資格はいらず、話すこととお世話が好きで、マメであれば、誰でもなれます。定年退職したお父さんやパート感覚で始める主婦、副業するOLさんも多い。年齢も関係ないので、下は24歳から上は91歳と幅広いのです。
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