システム提供社が複数に及び、責任者がだれか分からない?
ただ、金融庁の指導もあり、みずほとしてもシステムの統合を急いでいた。何しろ手直ししてきたとはいえ「旧第一勧業」「旧日本興業」などと前世紀の遺物。老朽化も目立つからだ。統合後のシステムは旧システムを廃棄し、新たなシステムを構築する計画だ。
その新システム開発に時間がかかっていることが今回の延長につながった、いうわけだ。なかでも金融界でささやかれているのが「システム提供社が複数に及び、責任者がだれか分からない。これでは前に進みにくい」という問題。確かにみずほはNTTデータや日立製作所、日本IBMに共同発注しているが、こうしたことはあまり例がないという。いくらデータ処理量が多いといっても、発注先の船頭が多くなってしまっては、先行きを心配する向きが出るのも無理はない。今から3年後に先送りしたというのに、それすら本当に実現するのか、不安視する声も出始めているのが現状だ。