山中教授「広く普及するには再現性や互換性の検証が重要な課題」
iPS細胞(人工多能性幹細胞)を開発した京都大学の山中伸弥教授は、2月12日付けで再現性の重要性を強調する文書をiPS細胞研究所のウェブサイトで公表している。その内容は
「iPS細胞に高い再現性と互換性があることは、この技術が世界中で急速に普及した原動力となりました」
「STAP幹細胞についても、広く普及するには再現性や互換性の検証が重要な課題になります」
といったもので、再現実験が成功しないことには、業績そのものの意義も問われかねない。
すでに理研に対して速やかな対応を求める声があがっている。例えば日本分子生物学会は3月3日、大隅典子理事長名で声明を発表し、論文をめぐる様々な問題点が指摘されていることについて「大変憂慮しています」と表明。理研に対して「可能な限り迅速に状況の正確な報告について公表されるとともに、今後の規範となるような適切な対応を取って下さること」を要望した。
理研はいま詳細な作製手順の公表に向けて作業を進めている。