佐々江駐米大使が知事に「日本との経済的関係がダメージを受ける」と警告
日本側のロビー活動の詳細な内容は明らかになっていないものの、13年12月末には佐々江賢一郎駐米大使がマコーリフ知事に書簡を送り、今回の事態で「日本との経済的関係がダメージを受ける」と警告したという経緯がある。14年1月には直接面会して同様の懸念を伝えてもいる。マコーリフ知事の法案審議に対する消極姿勢は、佐々江大使の働きかけが影響している可能性が高い。これに続く形で、日本政府はロビイストを使って議員への働きかけを続けてきた模様だ。韓国メディアは、日本のロビー活動は共和党と民主党の対立関係を巧みに利用していると分析している。
もちろん、韓国側も黙ってはいない。韓国の大手通信社「ニューシース」によると、前出のピーター・キム氏は3月2日、上院教育委員会のメンバー19人に手紙を送り、法案を速やかに審議するように求めた。手紙は、韓国系米国人の政治力を露骨に打ち出す内容だ。
「バージニア州の韓国系住民は長い間、民主党と民主党の政治家たちの非常に強力な支持者だった。韓国系の76%以上が、2013年11月5日の選挙でマコーリフ知事や民主党の候補者に投票した。しかし、なぜあなたは、民主党と民主党の候補者のイメージを損なうようなことをするのか」
さらに、「東海」併記を求める動きはバージニア州の周辺の州にも広がるとして、
「この地域には『キム(金)』と『リー(李)』という姓を書く8万9000人の韓国系アメリカ人がいることも覚えておくべきだ」
といった脅しにも近い文言もある。