A級戦犯標的のシューティングゲーム公開 中国共産党機関紙人民日報が反日を煽る

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   中国共産党の機関紙「人民日報」が、東京裁判のA級戦犯を標的にしたシューティングゲームをネットで公開した。反日感情を煽るために制作されたものと見られ、日本と中国のネットで話題になっている。

   その名も「打鬼子(悪魔を倒せ)」だ。「鬼子」という単語は中国語圏で侮蔑を意味する。タイトルの部分には、ひげを生やした出っ歯の日本兵を描いた侮蔑的なイラストが添えられている。

「本当に品性の欠片もない奴等だな」

シューティングゲーム「打鬼子」キャプチャ画面
シューティングゲーム「打鬼子」キャプチャ画面

   ゲームは2014年2月27日、人民日報オンライン微博(マイクロブログ)で公開された。マウスを操作して銃を撃つシンプルなブラウザゲームで、靖国神社に合祀されている東条英機元首相らA級戦犯がターゲットだ。

   14人のA級戦犯の似顔絵が表示され、それぞれ簡単な経歴の説明がある。その中から拳銃の的になる人物を1人決定する。ゲームが始まると似顔絵が貼られた的がランダムに出現するので、プレイヤーはマウスをクリックして拳銃を打つ。獲得スコアは射撃の正確さやスピードで決まる。

   ゲーム序盤は比較的簡単に命中させられるが、途中から標的が左右に高速で動き回り難易度が高くなる。全弾打ち終わると成績が出て「気持ちが十分じゃない、もう一回挑戦だ」というメッセージ表示された。繰り返しプレイするうちに高スコアが出て、「良い射撃だ、もっと頑張れ」に言葉が変わった。ランキングに登録して獲得スコアを他の参加者と競えるほか、SNSで結果を友人と共有できる仕組みになっている。

   人民日報はゲームの目的を「日本の侵略者が犯した罪を暴き、いつまでも歴史を忘れないため」と説明しているが、日本のネットでは、

「本当に品性の欠片もない奴等だな」
「すげえ罰当たりな事やってんな 天罰が下るよ」
「あまりにも単純すぎて面白みに欠ける」

などと批判する声が相次いだ。

中国では賛成83%

   中国で「打鬼子」はどう見られているのか。人民日報のサイトで賛否を問う投票が行われていて3月3日現在、支持83%、不支持17%と大きく差がついている。

   賛成派からは「教科書を読むより有益だ」「日本に対する憎しみを発散するために使用している」などのコメントが付き、反対派からは「ナショナリズムによる国家の統一に依存すべきでない」という意見もあった。

   中国で「反日ゲーム」が作られるのは今回が初めてではない。2012年にあるゲームメーカーが「保衛釣魚島(釣魚島を守ろう)」というタイトルをiPad向けに公開した。「釣魚島に上陸しようとする『日本鬼子』を一人残らず消滅させよう!」という説明文があり、日本兵がバラバラに飛び散る過激な内容だったため議論を呼んだ。今回は共産党の機関紙だけに事態は深刻度を増している。

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