「42円」の発電事業者が稼働しないと、買い取り価格が下がらない
一方、太陽光パネルの設置コストは「下げ止まり」してきた。円安によって、中国をはじめとする海外メーカーの輸入パネルや部材の価格が落ち着いてきたからだ。
経産省も「下げ止まり」を認識していて、その要因に42円の固定買い取り価格で設備認定を受けた事業者が、まだ発注せずに残っていることがあるともみている。
現在(2013年度)は1kW時あたり36円の固定買い取り価格で設備認可を受ける時期なのに、42円の固定買い取り価格で設備認可を受けた事業者が残っているために、「本来、市場では下がるはずの建設や発電設備のコストを下げようというインセンティブが働きにくくなっている可能性がある」と話す。
42円の固定買い取り価格で設備認可を受けている事業者を、早急に稼働させないことには、太陽光パネルの価格競争そのものを歪め、しいては電力の買い取り価格が下がりにくくなる。
経産省は、認可事業者が1年以内に土地と設備を確保することを義務付ける方向で検討している。