米倉現会長の「独断専行」に不協和音 東レ会長がトップになる経団連新人事

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   2014年6月に榊原定征東レ会長がトップに就任する経団連。2月10日には任期満了となる副会長4人の後任が発表され、新たな布陣が固まった。ところが、この人選について財界関係者の不協和音が高まっているという。

   米倉弘昌現会長が会員企業はおろか次期会長の榊原氏にも相談せず独断で決め、「経団連の私物化ではないか」との不満が再び表面化しているというのだ。

中村芳夫副会長兼事務総長の処遇に注目

「今回の人事で歴代の経団連会長OBらは6月まで任期がある米倉会長の組織運営に完全にさじを投げた格好です」

   全国紙財界担当記者がこう解説する。

   今回の人事で注目されていたのは新任副会長の顔ぶれ以上に、6月に任期が切れる中村芳夫副会長兼事務総長(71)の処遇だった。「中村氏は唯一の事務局出身で、安倍政権とのパイプがない米倉会長の裏方となって首相官邸や霞が関との関係を取り持ってきた。副会長を退いた後も事務総長に留任させるべきだというのが御手洗冨士夫前会長ら歴代会長OBの意向だったのです」。中村氏の事務総長留任は2年前に経団連副会長を離れ事務局運営に不安がある榊原次期会長の意向でもあり、榊原氏は1月に米倉氏と電話で引き継ぎをした際に進言したが、聞き入れられなかったという。

   ちなみに、6月の定時総会で就任する新任副会長は、日立製作所の中西宏明社長(67)、NTTの鵜浦博夫社長(65)、JXホールディングスの木村康会長(65)、野村証券の古賀信行会長(63)の4人。

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