PM2.5汚染が日本でも深刻な状況に 発生源の中国になぜ強く出られないのか

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中国側が日本の協力を拒んでいる?

   報道によると、石原伸晃環境相は2013年3月の講演で、PM2.5観測機器の無償提供や研究者の受け入れを申し入れたところ、中国側は難色を示していると明かした。北京での汚染は、日本の基準の20~30倍といい、それでも「正確なデータを中国がなかなか出さない」と指摘した。

   中国側は、経済成長を優先しており、データを明かすことによる影響を懸念しているともされている。アメリカが中国国内の公館で汚染を測定してデータを公表したところ、中国政府が「内政干渉だ」と反発したと12年6月に報じられたこともあった。

   また、PM2.5汚染について、中国側は、日本を含めた外資系の企業に責任があると主張したり、中国ではなく自国で起きた汚染だと指摘したりしたとも一部で報じられている。

   アジアでは、欧米諸国で1983年に発効した長距離越境大気汚染条約のように、PM2.5を国際的に規制するものはまだない。その対策については、日中韓の環境相会合が13年5月に開かれ、政策対話の初会合が14年3月に北京で開かれることになった。しかし、そこで規制を盛り込んだ条約案などは議題になっておらず、実効性ある対策のメドはまだ立っていないようだ。

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