アップル創業者の故・スティーブ・ジョブズ氏の記念碑だとされる写真がクロアチアのニュースサイトに掲載され、その奇抜さに世界中のネット利用者が驚いている。
コンテストに入賞し、アップル本社の入り口に飾られるとの触れ込みだが、現時点でアップルからはそのような発表はなく、奇抜な画像が一人歩きしている状態だ。
文字や数字を柱に密着させたジョブズ氏の「磁力」表現
この記念碑の存在は、クロアチアのIT系ニュースサイト「ネットクラシア」(Netokracija)が、ジョブズ氏が生きていれば59回目の誕生日にあたる2014年2月24日に写真つきで伝えた。記念碑は彫刻家のドラガン・ラデノビッチ氏が製作し、同日にセルビアの首都、ベオグラードで公開されたという。記念碑は、柱のようなもの上にジョブズ氏の胸像がついており、柱にはキリル文字と数字の「0」「1」がついている。「0」と「1」は二進数を表しており、ジョブズ氏の業績をたたえる狙いがあるようだ。文字や数字を柱に密着させることで、生前のジョブズ氏が持っていた「磁力」を表現した。
このデザインは世界中から1万点以上寄せられた応募作品の中から選ばれたとされる。このクロアチアのニュースサイトによると、ラデノビッチ氏がスケッチと写真をアップル本社に送ったところ、アップルの主要製品をデザインしたことで有名なジョナサン・アイブ氏から「興味がある」と電話があったという。他の応募作品は、もっとはっきりとしたデザインものが多かったが、アップル側はラデノビッチ氏の作品の「不完全さ」を評価したという。
実物が完成すると3~5メートルの高さに
ニュースサイトに写真が載ったのは縮小モデルで、まもなくアップル本社があるカリフォルニア州クパチーノに送られる。本社の承認後、実際の記念碑製作に取りかかる予定だ。完成すると3~5メートルの高さになる見通しだという。
アップル社のウェブサイトを見る限りでは、ラデノビッチ氏の作品が入賞したことや、コンテストの作品が募集されたことは確認できない。それでも、奇抜な記念碑の写真は次々に米国のアップル専門のニュースサイトに転載され、コメント欄には
「最悪」
「素人から見ても、これはひどい」
と不評の嵐だ。中には、わざわざ「ノーコメント」と書き込む人もいた。