Nステの報道きっかけで所沢産野菜の価格暴落
久米さんの言う「所沢の方に迷惑をかけた」とは、ダイオキシンが社会問題として騒がれていた1999年、埼玉・所沢市の葉物野菜から高いダイオキシン濃度が検出されたとNステで報じたことだ。
実際にダイオキシンが検出されたのは煎茶で、飲んでも健康に害はない程度だったのだが、報道をきっかけに大手スーパーが所沢産のほうれん草などの野菜を扱わなくなり、価格が暴落した。
放送の2週間後に久米さんが農家を訪れ謝罪したが、農家側は風評被害を受けたとして、テレビ朝日を相手取り損害賠償などを求める訴訟を起こした。テレ朝は2004年、農家側に謝罪し、和解金1000万円を支払った。
久米さんは1996年にも、インドのルポにおいて、インド人が流暢な日本語で話すVTRを見て「外人の日本語は片言がいいよね」と言い放ち、米国出身で日本国籍を取得した人権活動家・有道出人さんらが抗議文を送るということがあった。
久米さんは10年後の2006年になってこの抗議を知り、有道さん本人に「『島国根性』の視野の狭さ、と反省しています」「今頃何をとお思いでしょうが、心からお詫びします」と謝罪している。