浅田真央 世界で愛される理由  ピュアな「サムライ魂」に感動

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   ソチ五輪・フィギュアスケート競技は招待選手が参加したエキシビションで幕を閉じた。女子6位入賞の浅田真央選手は、完璧な演技で「うれし涙」を流したフリーから一転、笑顔いっぱいのスケーティングで観衆を魅了した。

   メダルには届かなかったが日本中、いや世界中に感動をもたらした。ショートプログラムで味わった「どん底」からわずか1日、覚悟をきめてリンクに上がり最高の結果を残した姿に、海外からも「サムライだ」との声が上がった。

「笑顔って素晴らしいんだなと伝えたかった」

真央ちゃんスマイルに世界がメロメロ
真央ちゃんスマイルに世界がメロメロ

   エキシビションで浅田選手が選んだ曲は「スマイル」と「この素晴らしき世界」だった。冒頭から微笑みがあふれ、のびのびとエレガントに、時にコミカルに舞う。滑っている最中は笑顔が絶えない。緊張感が最高潮に達していたショート、フリーの戦いを終えて心からスケートを楽しんでいるように見えた。その後も、仲の良い高橋大輔選手と氷上でダンスを踊ったり、終了後に海外の選手を交えて大勢で撮った記念写真で「変顔」を披露したりと、リラックスムードあふれていた。

   演技後のインタビューでは、曲名と重ねて「この『スマイル』を、見ている方に伝わればいいなと思いました。くじけそうなときもつらいときも、笑顔って素晴らしいんだなと伝えたかった」と話した。ソチ五輪はどんな大会だったか感想を聞かれると、しばらく考えた後で「バンクーバー(五輪)もソチも、最高の五輪でした」とはっきり答えた。

   「真央ちゃんスマイル」にハートをつかまれた人は少なくないようだ。エキシビションを見た人たちがツイッターに、「やっぱ、浅田真央は笑顔で楽しそうに伸び伸び滑ってる姿が一番好き」「真央ちゃんの笑顔も演技も大好き」「笑顔が素敵で、のびのびと滑っていましたね」といった書き込みが多く見られた。

   これほど日本中で愛されるアスリートも珍しいのではないか。2014年2月23日放送の「アッコにおまかせ!」(TBS系)では、浅田選手の「愛される理由」を取り上げた。スポーツジャーナリストの石川顕氏は、小さいころからテレビに出演し、「国民的な娘、孫のような存在」として手放して応援したくなる存在なのだという見方を示した。また23歳の今日までスキャンダルとは程遠く「純粋でピュア」なところも好感度が高いのだという。

中国でも浅田選手を称える書き込みが17万件

   海外からも、浅田選手のソチでの演技に称賛の声が飛ぶ。ツイッターには「マオ・アサダ大好き。(エキシビションでの)パフォーマンスは満面の笑みだわ」(米国人女性)、「日本のマオ・アサダは五輪出場のフィギュアスケーターの中で最も好き」(英国人)、「マオは最高だった。2018年(の平昌冬季五輪)には戻ってきてほしい」(米国人女性)と、世界にその魅力が広まったようだ。中国では、ミニブログ「微博」に浅田選手を称える書き込みが17万件に上ったとも伝えられた。

   エキシビションで心からの笑顔を見せられたのは、これまでに幾多の試練に見舞われ、それでも最後の最後で自身も納得できる最高のスケートができたからに違いない。2月22日付の日刊スポーツは、ロシアの地元紙記者が浅田選手について「サムライを見た」との記事を書いたと報じた。誰にもまねのできないトリプルアクセルに挑み続けたスピリットに、メダル競争とは別次元の尊さを見いだしたようだ。「サムライにとって唯一の勲章は不朽の名声だ」と、手放しで喝采を送っていた。

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