ドーナツを樹脂で固めて機械で削る
工学的アプローチを試みる「ドーナツを削る―工学としての切削の限界(高田 孝)」では、穴だけを残してドーナツを削り取るため、機械加工を一つの方法として検討している。回転する金属の円筒などに工具を当てて削る「旋盤加工」という手法で、固定したドーナツを回転させ工具を当てると穴の周囲のドーナツが削れていく。
加工する際にドーナツの柔らかさが問題になるが、「加工精度も考えると樹脂などで浸漬させて固形化させることが有効と思われる」と、その解決方法が書かれている。他にも「ウォータージェット加工」や「熱エネルギーによる加工(レーザー)」など高度なテクノロジーを用いるアイディアも紹介して、最終的には「実際の社会では費用対効果も重要であり、その意味では人力で十分ということになるかもしれない」という結論になった。
各章の学問的な内容の合間には、息抜きとして読める「世界のドーナツコラム」も挟み込まれている。
ツイッターでは、「ドーナツを穴だけ残して食べる方法とかいう本が平置きで売ってるwww」「ドーナツを穴だけ残して食べる方法、最初は何やってんだ教授は‥‥って思ってたけど最近少しだけ読みたくなってきた」
といった反応が出ている。