「最近のNHKは、バラエティ色が強くなっている」
これに対して、一定の視聴料収入が得られるNHKについては、肥留間正明さんは、ドラマなどで民放テレビより面白い番組が多いとする。
「民放が1人で月に番組1本を制作すると考えると、NHKは4人で1本を制作しているような状況です。世界最大の放送局として、一番お金を使っているのがNHKですよ。制作会社に番組を作らせているといっても、それはNHKの子会社なんですね」
NHKの籾井勝人会長は、2014年2月20日の衆院予算委で、「NHKスペシャル」や「クローズアップ現代」の番組制作費について、80万円から3800万円と幅をもたせて答弁した。このことについて、肥留間さんは、NHKは潤沢に制作費を使っているはずだとして、「80万円なんかあるわけがありませんよ」と否定的だ。籾井会長は、視聴者の反応を気にして最低額を安く見積もった可能性があるようだ。
受信料対策は、NHKにとっては命綱らしい。「最近のNHKの番組が、バラエティ色が強くなって民放化しているのは、そのためですね」と肥留間さんは言う。とすると、NHKも、「つまらなくなった」民放テレビと同じ道をたどる恐れはありそうだ。