集英社のマンガ雑誌「ジャンプスクエア」で大人気連載中の「新テニスの王子様」だが、バレンタインデーに登場キャラ宛てのチョコレートが集英社に10万個以上届き、保管している集英社の倉庫がパンク状態になっているという。
「テニスの王子様」は許斐剛さんの作品で、1999年から「週刊少年ジャンプ」で連載が始まり2009年から続編の「新テニスの王子様」の連載が「ジャンプスクエア」で始まった。テニスで全国制覇を目指す名門中学校を舞台にした少年漫画で、キャラはイケメン揃い。アニメ化、実写映画化だけでなく、舞台公演では「テニプリファン」「テニクラ(テニプリクラスタ)」と呼ばれる女性が大挙押し寄せる社会現象にもなっている。
昨年のバレンタインデーは「跡部景吾」に7747個のチョコ
作者の許斐剛さんは2014年2月4日に自身のツイッターでこうつぶやいた。
「先程、編集部から連絡があり不二くん宛に8千個の不二家のLOOKチョコが届いて騒然。 ありがとうでも無理はしないでね・・・今年は波乱の予感です」
そして不二家のLOOKチョコが入っている数十個の段ボール箱の写真を公開した。不二というのはマンガに登場するキャラクターで中学3年の天才プレイヤー「不二周助」。さらに許斐剛さんは14年2月19日に、
「今年のバレンタインは空前絶後・・・!只今集計中ですが総数10万は軽く越え大量の段ボールが編集部に入りきれず、集英社地下倉庫をも埋め尽くす珍事だそうです」
と報告し、「まだまだほんの一部」として集英社の倉庫と思われる場所に運び込まれたおびただしい数のチョコレートが入った段ボールや袋の写真を掲載した。
キャラの人気ランキングを決めるチョコを使った投票でもある
実は、「テニプリ」のキャラ宛てにバレンタインデーに届いたチョコレートの数を公表するのは毎年の恒例行事で、「新テニスの王子様」の単行本にその結果が掲載される。13年4月9日発行の単行本「新テニスの王子様」第10巻にはこの年の結果が発表されていて、プレゼント総数は4万4570個で、キャラ別獲得数は1位が跡部景吾の7747個、2位が千歳千里の3506個、3位が千石清純の2312個と続き、124位の鷲尾一茶の1個まで掲載されている。送られてくるチョコの総数も年々伸びていて、11年が3万個で12年が3万3000個、13年が4万4570個だから今年の14年はその2倍以上という記録になった。
これは人気キャラのランキングという位置付けにもなっていて、自分の好きなキャラを上位に、またトップにするため、ファンたちがせっせとチョコレートを買っては送っているようなのだ。ツイッターでは「テニクラ」たちが自分が送るチョコレートを自慢し、チョコレートを送って好きなキャラを応援してほしいなどといった呼びかけが年々増えている。
さて今年は送られてきたバレンタインデーチョコが10万個を超え、集英社の倉庫がパンクしているというのは本当なのだろうか。「週刊少年ジャンプ」編集部に聞いてみたが「答えられない」ということだった。集英社の広報に問い合わせているが返事はまだ来ていない。