東武鉄道は速度45キロ以下にする指示を出していた
東急電鉄広報に話を聞いてみると、衝突を防ぐための自動列車制御装置(ATC)が設備されている車両であり、運転士も手順通りに運行していた。追突した車両に停止命令が出た場所での時速は80キロだったが、ATCの上限である95キロを下回っているため衝突が起きるはずのない速度だ。このATCの上限は、天候によって変更することはないのだという。
「事故当時にATCは正常に稼働していたため、どうして事故が起こったのかについての判明を急いでいます」
ということだった。速度規制をすれば事故を防げたのではないか、という質問については、
「そういったタラ・レバについては回答ができません」
ということだった。
他の私鉄に話を聞いてみたところ、名前を出さないという条件で、2月14日には雪の影響でブレーキが利かずにオーバーランをする電車があった、と打ち明ける会社があった。そのため、雪が激しくなった夕方頃から電車のスピードを落とすように速度規制を行った、という。
また、東武鉄道に話を聞くと、14日にオーバーランは無かったということだが、安全のため雪の状況を見ながら適切な判断による運行を徹底させ、日光線、宇都宮線は運休にしたほか、走らせる電車の本数を減らすなどした。速度制限も行っていて、東京の「池袋駅」から埼玉県の「寄居駅」までを結ぶ東武東上線に関しては、
「駅間の速度を45キロ以下にするよう指示を出し安全運行に努めました」
と東武鉄道広報は話している。