「メダルを噛んでいる写真は売れる」という強迫観念がある?
為末さんはメダルを噛む選手を批判する人に対し、12年8月配信の米CNNの記事「Why Olympians bite their medals」を読むよう勧めている。
記事によると、International Society of Olympic Historians(ISOH)の会長、デヴィッド・ワルチンスキー氏は、選手がメダルを噛むのは「メダルを噛むポーズを欲しがるメディアを満足させるため」であって、「選手自ら噛もうと思ってやっているわけではないと思う」と語った。五輪に帯同するカメラマンには、「メダリストがメダルを噛んでいる写真は売れる」という「強迫観念」のようなものもあるという。
為末さんが言うように、海外のメディアにとっても「メダル噛み」は重要視されていて、専門家の間では、選手はあくまでもメディアのお願いに応えているだけ、というのが定説のようだ。