「ロシア政府がツイートで拡散させている」
会話の流出を受け、米国務省のサキ報道官は会話が交わされたことは否定せず、ヌーランド次官補がEU側に謝罪したことを明らかにした。公開された音声にはヌーランド次官補らの写真が付けられるなど編集されており、ロシアのロゴジン副首相の側近が最初にツイッターで取り上げた。カーニー米大統領報道官は「ロシア政府がツイートで拡散させている」と不快感を示し、ロシア政府の何らかの関与への疑念をにじませた。
米国内では、米国がウクライナ情勢に口出しできぬようロシア情報機関が盗聴に関与し、米国に外交的ダメージを与えようとしたとの観測が広がっている。
ただ、誰が盗聴し公開したかはさておき、ののしられたEU側は激しく反発している。米国情報機関から携帯電話を盗聴されていたとされるドイツのメルケル首相は「絶対に受け入れられない」と強く非難。EU外交筋も「ウクライナ国民が今の危機を乗り越えられるようEUは支援している」と強調しており、米国への不信感が高まっている。
一方、この報道を受け、日本国内でもサイト上で話題となっている。米国はメルケル首相だけでなく、世界中の政治家らをターゲットに盗聴活動をしていたとされるだけに、「自分トコが盗聴してるんだから、他国もやってるって思え」「自業自得」などと、お粗末さを指摘する声が相次いでいる。