ミクシィ「再成長」に向けて社長交代 絶好調「モンスト」効果持続できるか

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完全に「ゲーム会社」に軸足移すことはない

   森田氏は2008年にミクシィに入社、「mixiアプリ」や「mixiゲーム」に携わってきた。13年にゲーム事業本部長に就くと、モンストをはじめとするネイティブアプリの開発を統括してきた。ミクシィの「反転攻勢」の柱となるモンストを手掛けた、いわば功労者といえよう。

   とは言え、就任からわずか1年での社長交代にはやや唐突感がある。「モンスト後」の戦略も現時点では不透明だ。朝倉社長は「モンスト以外の各事業も体質改善ができたからこそ、このタイミングで新体制への移行を決めた」と話し、モンストへの過度な依存を否定した。「朝倉体制」では「非常事態からの脱却」が至上命題で、それを達成した現在は中長期的な成長を実現するうえで、最適な布陣を組むために森田氏の新社長就任を決めたようだ。

   また森田氏がゲーム事業のバックグラウンドが色濃いため、創業以来のSNS事業からゲーム会社へとシフトしていくのではないかと報道陣から質問が飛ぶと、森田氏自ら「ゲームに限らず『つながり』を加速させていくサービスを目指していく」と説明した。

   確かに業績は回復したが、通期ベースでの連結最終損益は、縮小の見込みとはいえ2006年の上場以来初となる赤字が避けられない。また2013年11月、一部従業員がカスタマーサポートに急きょ異動になったことで「リストラ」「追い出し部屋に送られた」といった怪情報が流れた。ミクシィは「そもそも追い出し部屋などない」と否定するが、同社のイメージを傷つけたのは否めない。

   モンストでの貢献度が高い森田新社長が、「再成長フェーズ」に向けてどんな青写真を描いていくだろうか。

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