スノボの日本メダリスト「億万長者」夢じゃない 「絶対王者」ショーンは年収8億、豪華別荘も

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   ソチ五輪で待望の日本人メダリストが誕生した。スノーボード男子ハーフパイプで平野歩夢選手が銀、平岡卓選手が銅とダブルで表彰台だ。

   両選手とも10代だが、れっきとしたプロ。海外を転戦して好成績を収めれば賞金を手にする身だ。優勝なら金額が100万円を超えることも珍しくない。

ホワイト選手「世界で最も利益をもたらすスターのひとり」

「第2のショーン・ホワイト」は日本から?
「第2のショーン・ホワイト」は日本から?

   平野選手は4歳でスノボを始め、小学4年生で米スノボメーカーとプロ契約を結んだ。6年生となった2011年には米国の大会で、年長の選手に交じって海外デビューを果たす。以後は中学生ながら、欧米で開かれる大会を転戦する日々を過ごしている。現在18歳の平岡選手も12歳でプロ資格を得ており、近年は平野選手と同じく海外を主戦場にして実績を積んでいる。

   スノボには、高額の賞金が設定される大会がある。有名なのは米スポーツ専門チャンネル「ESPN」が開催する「エックスゲームズ」だ。冬季に開催される競技種目のひとつに「スーパーパイプ」があり、過去には平野選手や平岡選手を含め日本人選手が複数出場している。米紙「ボストングローブ」によると、エックスゲームズ各種目の優勝賞金は5万ドル(約512万円)とのことだ。

   この大会で長く王座に君臨してきたのが、「絶対王者」と称された米国のショーン・ホワイト選手。2009年以降5連覇を達成した。冬季五輪でも2006年のトリノ大会、2010年のバンクーバー大会で金メダルに輝き、世界中で人気が高まった。

   2014年1月18日付の米ニューヨークタイムズ電子版は、ホワイト選手が今日では「世界で最も利益をもたらすスターのひとり」だと評し、数々の雑誌の表紙を飾るようになったと紹介した。スポンサー契約やテレビコマーシャル出演、さらには自身が監修したゲームソフトまで発売された。年収は8億円に上るとも言われており、NYタイムズの記事によると、米ロサンゼルス近郊の高級住宅街マリブに900万ドル(約9億2000万円)の別荘を購入したそうだ。ソチ五輪では4位に沈んだが、その「ブランド力」は当面衰えないだろう。

   ホワイト選手は別格かもしれないが、エックスゲームズをはじめ世界各地で開催されているスノボの「賞金大会」に出場し、上位に入り続ければかなりの収入になるはずだ。

小切手ボードに書かれた金額は150万円だった

   スノボでは、国際スキー連盟が主催する世界選手権とは別に、メジャー団体「TTR」が運営する「世界スノーボードツアー」があり、世界中のプロスノーボーダーが参戦している。エックスゲームズを含む世界各地で開かれる主要な大会を6階級に分類して、成績や大会の階級に応じて選手の順位が決まる。最新のランキングでは、ソチ五輪8位のクリスチャン・ハラー選手(スイス)がトップで、平岡選手が2位につけている。惜しくも予選敗退だった青野令選手が12位、また平野選手は33位となっている。

   銀メダリストの平野選手の順位は今のところ低いが、昨シーズンは出場した大会で絶大なインパクトを残した。2013年1月のエックスゲームズではホワイト選手に次ぐ2位に入ったのをはじめ、欧米の大会で何度か優勝を飾っている。そのひとつが2013年2月、スイスで行われた「バートン欧州オープン」だ。公式動画では表彰台で大きな「小切手ボード」を掲げる様子が映っているが、そこに書かれていた金額は1万5000ドル(約154万円)だった。同年8月、ニュージーランドでの「アウディ・クアトロ・ウィンターゲームス」でも表彰台の真ん中に立ったが、映像を見る限りでは小切手ボードの金額は1万1400ドル(約117万円)と見えた。このときの2位は平岡選手で、賞金6000ドル(約62万円)だった。

   賞金額は他のスポーツと比べてもそれほどではないが、ソチ五輪でのメダル獲得で平野、平岡選手の知名度がアップしたのは言うまでもなく、コマーシャルや広告に起用する企業が増えるかもしれない。10代、さらには高校生で「億万長者」というサクセスストーリーも、実現不可能ではないだろう。

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