小切手ボードに書かれた金額は150万円だった
スノボでは、国際スキー連盟が主催する世界選手権とは別に、メジャー団体「TTR」が運営する「世界スノーボードツアー」があり、世界中のプロスノーボーダーが参戦している。エックスゲームズを含む世界各地で開かれる主要な大会を6階級に分類して、成績や大会の階級に応じて選手の順位が決まる。最新のランキングでは、ソチ五輪8位のクリスチャン・ハラー選手(スイス)がトップで、平岡選手が2位につけている。惜しくも予選敗退だった青野令選手が12位、また平野選手は33位となっている。
銀メダリストの平野選手の順位は今のところ低いが、昨シーズンは出場した大会で絶大なインパクトを残した。2013年1月のエックスゲームズではホワイト選手に次ぐ2位に入ったのをはじめ、欧米の大会で何度か優勝を飾っている。そのひとつが2013年2月、スイスで行われた「バートン欧州オープン」だ。公式動画では表彰台で大きな「小切手ボード」を掲げる様子が映っているが、そこに書かれていた金額は1万5000ドル(約154万円)だった。同年8月、ニュージーランドでの「アウディ・クアトロ・ウィンターゲームス」でも表彰台の真ん中に立ったが、映像を見る限りでは小切手ボードの金額は1万1400ドル(約117万円)と見えた。このときの2位は平岡選手で、賞金6000ドル(約62万円)だった。
賞金額は他のスポーツと比べてもそれほどではないが、ソチ五輪でのメダル獲得で平野、平岡選手の知名度がアップしたのは言うまでもなく、コマーシャルや広告に起用する企業が増えるかもしれない。10代、さらには高校生で「億万長者」というサクセスストーリーも、実現不可能ではないだろう。