ソチ五輪が2014年2月7日に開幕し、大いに盛り上がっている中、ロシア国内のトイレ設備が「奇妙だ」として世界的な話題になっている。
仕切りもなく2つ並んだ便器をはじめ、壁に半分埋まって開けない便器、目の前にイスが3脚並ぶ便器など、ネット上では、いろんな「ロシア流トイレ」写真が出回っている。
「元は仕切りがあり、改装のため取り外した際撮影された」と反論
話題の発端は、2014年1月20日、英BBCの記者、スティーブ・ローゼンバーグさんが投稿したツイートだった。
「オリンピックのバイアスロン会場の男子トイレでダブル便器を発見」
ツイートには、仕切りもなく、間に小さい銀色のくず入れが置いてあるだけで、2つの洋式便器が並んでいる写真が添付されている。
この投稿を見た世界中のツイッターユーザーが、「え、えっと…」「シンクロする競技があるのは知ってるけどさ…これは…」「紙はパスするのか?」などと面白がって拡散。「ロシアのツイントイレ」として瞬く間に広まってしまった。
騒動に対し、会場を建設した企業の関係者が、「元は2つの便器の間には仕切りがあり、倉庫に改装するために仕切りが取り外された際に写真が撮影された」と反論したと、1月24日に共同通信が報じた。
なぜか便器の目前にイスが3脚並べられている
建設会社の関係者の説明が事実とすれば、スティーブさんが撮影したトイレは「たまたま仕切りのない状態だった」ということになるが、どうやらそうでもなさそうだ。ツイッターでは「ツイントイレ」をはじめ、ロシアの様々な「面白トイレ」の画像が出回っている。
ロシアの政治風刺サイト「Politicana」のツイッターでは、便器こそ並んではいないものの、なぜか便器の目前にイスが3脚並べられている写真が投稿された。Politicanaは五輪とかけて「陪審員のための席だ」と皮肉っている。
あるユーザーは、かなり近距離に設置された男性用小便器の写真を投稿した。尻が接触してしまいそうなほど近く、ユーザーは「ロシアの五輪のトイレならアソコの長さも丸わかりだ」とふざけている。
追い打ちをかけるように、BBCの公式ツイッターアカウントでも、「ツイントイレ」に女子選手が並んで座っている写真が「#SochiProblems」というハッシュタグ付きで2月8日に投稿された。
ほかにも、壁に便器の右半分が埋まってしまっているトイレ、便座とふたが逆に取り付けられたトイレなどの画像が投稿された。
日本のトイレは、暖房便座やウォシュレット、自動洗浄など、世界でも類を見ない「快適すぎるトイレ」としておなじみだ。日本選手団にとって、ロシアの奇妙なトイレには面食らうこともあるかもしれないが、メダル獲得のため「ふんばって」ほしいものだ。