消費税転嫁でJR、地下鉄、バスが「二重運賃」 都内のタクシーの初乗りは730円になりそう

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高速道路は10円刻みに

   なかなか結論が出なかったのがタクシーだ。国交省は1月下旬に、ようやくタクシー運賃の消費税転嫁に関する基本方針を提示し、改定幅を10円単位として四捨五入で計算することとした。電子マネーの利用がまだ少ないというのが理由だ。初乗り後の加算は、額を変えずに、基準になる走行距離を短くして実質的に値上げする形で増税分を転嫁する。

   この方針に基づき、東京都心の初乗り運賃の上限は現行の710円から20円アップの730円になる。各社は3月中に新料金を申請することになるが、一部の業者は初乗り運賃を据え置いたり、上げ幅を圧縮する可能性もあり、価格差が出そうだ。

   高速道路の通行料は、現在の50円刻みから10円刻みになる。これまで、料金所での小銭の受け渡しが煩雑として50円刻みだったが、自動料金収受システム(ETC)が普及しており、10円刻みにしても大きな混乱はないと判断した。ETC、現金の別なく、1円単位を四捨五入する。なお、本四連絡高速は現在、ETC搭載車に限って1円刻みの料金だが、今回の改定に合わせて10円刻みに変更する方向という。

   自動車の関連のコインパーキングは対応に頭を痛めていたが、最大手の「パーク24」は、100円刻みの料金を10円刻みなど細かく値上げするのは難しいと判断し、昼間は値上げ、夜間は据え置くなど、全体として3%分を転嫁する考えという。

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