ゴーストライター新垣氏「どうみても良い人」「悪意を感じない」 ネットで同情や応援の声広がる

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   「全ろうの作曲家」佐村河内守さん(50)のゴーストライターとして作曲を続けてきた桐朋学園大非常勤講師の新垣隆さん(43)に対し、インターネット上では同情の声が寄せられている。

   新垣さんが記者会見で語った内容などからは単純に「悪者」と言い切れない部分もあり、「どうみても、新垣さん良い人やし正直者」「応援したい」といった声が相次いでいる。

「これ以上、自分の好きな音楽で世間を欺きたくない」

記者会見に臨んだ新垣隆さん
記者会見に臨んだ新垣隆さん

   「私は、佐村河内さんの共犯者です。申し訳ございませんでした」――。新垣さんは2014年2月6日、東京都内のホテルで記者会見を開き、謝罪した。「影武者」となり、18年にわたり20曲以上を作曲、報酬として700万円前後を受け取っていたというが、心の中には佐村河内氏との関係がバレてしまうことに対する不安や、これ以上自分の好きな音楽で世間を欺きたくないという葛藤があったことを打ち明けた。

   昨年には佐村河内さんに「やめたい」と伝えたが聞き入れてもらなかったという。それどころか「曲を書いてくれないと私は自殺する」と脅迫じみたことまで言われたそうだ。「暴露」に踏み切ったのは、ソチ五輪でフィギュアスケートの高橋大輔選手が自身の作った曲「ヴァイオリンのためのソナチネ」を使うことが分かったためだ。

   「このままでは高橋選手までも彼と私の嘘を強化する材料になってしまう」と考え、公表すべきか迷ったものの「事実を知ったうえで堂々と五輪を戦っていただきたい」と思い、告白するに至った。会見では言葉を選びながら淡々と話を進める様子が印象的で、佐村河内さんを批判するようなこともなかった。

   新垣さんの会見は注目を集めた。張本人の佐村河内さんは表舞台に姿を現していないため、真相のすべてが明らかになっているわけではないが、インターネット上では新垣さんに同情する声が少なくない。「新垣氏は偉い。非難するよりも同情したい。苦悩は大きかったろう」「なんでゴーストライターやってたほうが謝ってるの。やらせてたほうが土下座しないといかんと思うのだが」「新垣さんからまったく悪意を感じない」「会見見れば見るほど新垣さん応援したくなる」「苦しみが少しずつ癒されていくことを切望する」といった意見がいくつも投稿されている。

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