プロゴルファーの石川遼選手(22)について、ロック歌手の内田裕也さん(74)が「ハワイで一番評判の悪い男だ」とツイッターで批判した。スタッフらが石川選手を囲んで「どけ!」などとファンを排除したというが、どんな様子だったのだろうか。
米ツアー本格参戦2年目を迎えた石川遼選手は、精力的に日程をこなしている。しかし、ハワイで2014年1月9日に開幕したソニーオープンでは、ショットに苦しみ、翌10日には早くも予選落ちしてしまった。
スタッフらが「どけ!」とファンを排除?
このツアーに、内田裕也さんもギャラリーとして参加していたらしい。その後の12日になって、石川選手側の対応についてツイッターで厳しい批判を繰り広げた。
ツイートによると、予選落ちが決まると、石川選手のスタッフ5、6人が「どけ、どけ、どけ、どけ!」とファンの排除を始めたというのだ。スタッフらは「殴りかからんばかりの形相」で石川選手を囲んで足早に去ったといい、内田さんは、そのことについて前述のような言葉で批判した。
石川選手は、ここ2、3年はいつもこういう状態らしいといい、「誰も言わないので、あえて俺が言う」と吠えた。
「デビューの頃に携帯を持って『写真を撮ってくれますか?』と言った若者は、コマーシャルで稼ぐと、こんなになってしまったらしい」
内田さんは、「そんなに偉いのかい。スポーツマスコミも実態をちゃんと伝えろ!」「たしかゴルフは紳士のスポーツだった筈だよな」と石川選手側に苦言を呈している。
こうしたツイート内容はどこまで本当か、石川選手事務所のケーアイ企画に取材すると、担当者が不在と答えた。所属しているカシオ計算機では、「事実かどうか分かりませんので、現段階でコメントできることはないです」(広報部)と言うに留まった。
「日本は人間教育ができていないのでは」
ソニーオープンでは、ほかのギャラリーらからは報告がなく、ファン排除などの真相は分からない。しかし、内田さんのツイートは、芸能情報サイトも取り上げるなどネット上で話題になっている。
石川選手については、プレー中にクラブを放り投げるなどし、日本ゴルフツアー機構会長が米ツアー参戦から目に付くようになったと苦言を呈したことがある。また、2011年には、女性誌記者が交際相手へ取材しようとしたところ、石川選手の父親から「限度を超えた取材活動」だとして激しく抗議されたことも騒ぎになった。
ゴルフジャーナリストの菅野徳雄さんは、こうしたトラブルについて、ゴルフ界の教育などに原因があるのではないかとみる。
「日本のゴルフ界は、球を打つことばかりをやっています。しかし、ゴルフは、激しい動きはなくそのドラマ性で感動を与えるので、全人格が問われる競技です。アメリカなどのゴルフ先進国とは違って、日本は人間教育ができていないのではないかと思います。石川選手は、デビュー当初は謙虚を装っていましたが、特別扱いされるようになってその問題点が出て来たと感じています」
特別扱いされるので、ギャラリーも気を使わないといけない。すると、もう見に行くのもイヤになってしまう。女子ツアーが人気を持続しているのに比べ、男子ツアーがかつての半分ほどに減ってしまったのは、ファンから尊敬される人が少ないからではないかと、菅野さんは言う。
「ゴルフ界のマナーがよくなって、ギャラリーが増えれば、それだけ注目されるので、レベルアップにもつながります。有名な選手こそまず襟を正して、それこそ『おもてなし』を皆でやらないといけないでしょうね」