かんぽ生命、学資保険の新商品認可 ゆうちょ銀行の住宅ローンはメド立たず

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ようやく認可され安堵

   紆余曲折を経てようやく認可を得ることができたかんぽ生命の新商品。日本郵政は、かつての主力分野だった郵便事業がインターネットの普及や少子高齢化の影響で取扱量の減少に苦しむ中、銀行や保険事業の比重が高まっている。特に、学資保険はかんぽ生命の年間保険契約数の約1割を占める商品でもあり、ようやく認可されたことに安堵しているというのが正直なところだ。日本郵政の西室泰三社長は認可後の記者会見で、「顧客の利便性向上につながり、経営の安定化に資する」と歓迎を示した。

   ただ、今回の認可によって日本郵政グループの将来に光がさしたとはいえないのが現状だ。かつて、学資保険市場で5割超のシェアを占めたかんぽ生命も、民間保険企業の台頭で現在は約3割まで低下している。一方、事業拡大が期待される傘下のゆうちょ銀行についても、2012年9月に申請している住宅ローンやカードローンなどの新規事業は「検討課題が多い」として認可のめどが立っていない。日本郵政は政府が全額出資しており、民間金融機関から「公正な競争を阻害する」などの批判が強いことが影響しているとされる。

   早期の株式上場を目指す西室社長は「我々が努力していることを認めてほしい」と強調するが、先行きはなお不透明感に覆われている。

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