突然「朝日新聞と刺し違える」と何度も繰り返す
当時の朝日新聞は、野村氏の様子を、
「中江利忠・朝日新聞社社長らと日本経済や俳句などを話題になごやかに懇談していたが、突然『朝日新聞と刺し違える』と何度も繰り返し、和服の中に忍ばせていた短銃二丁を取り出して発射し、前のめりに崩れるように倒れた」
と伝えている。
野村氏の自殺を受け、警視庁公安部は野村氏の自宅と事務所を銃刀法違反の容疑で家宅捜索している。
野村氏は刑事事件の当事者だということに加えて、「差し違える」という言動はメディアを武器で制圧しようとしたとも読める。長谷川氏の文章ではこれらの点に全く触れずに拳銃自殺を称賛した形だ。