朴大統領は外資系企業の投資を積極的に呼びかけ
また、大韓貿易投資振興公社では、日本企業にモニタリング調査をしたところ、投資はビジネス需要で行っており、政治や外交の影響はないとの声が多かったとした。外資系企業の投資に不利益などがあったという報告はなく、大統領が変わっても影響が出ないよう努力されているとしている。
アセアン諸国への投資は、主に人件費削減が目的であり、韓国については、グローバル企業への投資が主だとして、今後も需要が出てくるという。
国際金融アナリストの小田切尚登さんは、円高や震災で韓国に投資がシフトした反動はあるとしながらも、日本からの投資が減った主な理由をこうみる。
「日本の経済がアベノミクスの影響でよくなってきたので、わざわざ韓国に行かなくてもよいことが大きいと思います。日本に投資する価値があると企業が考えるようになったということです」
ただ、韓国は、これ以上投資が減らないよう手を打つはずだともした。
「国内向けに政治は強気に出ないといけませんが、韓国は、日本に非常に依存しており、本気のケンカは避けたいのが本音だと思います。サムスンなど財閥系企業が支配しており、経済はもろい面があるからです。日本からの投資は重要なので、これからも柱の1つになっていくはずですよ」
実際、韓国の朴大統領は最近、日本向けとは言わないものの、外資系企業の投資を積極的に呼びかけるようになっている。2014年1月21日には、経済改革3か年計画を発表し、規制を見直して投資しやすいようにすることを表明した。