慰安婦に強制性があったと言えるかについて、日本維新の会の女性議員らが、河野洋平氏や朝日新聞社長の証人喚問を求める署名活動を始めると報じられ、反響を呼んでいる。
「よし、きた」「大賛成だ!!!」「署名するぜ」…
産経新聞が2014年1月29日に署名活動について報じると、2ちゃんねるなどでは、こんな歓迎の声で盛り上がった。慰安婦の強制性について、その根拠に疑問の声が多いからだ。
2月3日にも署名活動をスタート
記事によると、日本維新の会「歴史問題検証プロジェクト・チーム」(座長・中山成彬元文科相)の事務局長をしている杉田水脈(みお)衆院議員が、この日の維新の会代議士会で署名活動について説明した。
杉田氏は、慰安婦の強制性を認めた1993年の河野談話について、当時官房長官だった河野洋平氏を国会に呼んで証人喚問することが必要だとし、そのための署名活動を始めるとした。杉田氏や中山恭子元拉致問題相ら維新の会の女性議員が呼びかけ人になって、2月3日にも署名をスタートさせる予定だという。
また、きっかけとなる報道をした朝日新聞が、河野談話の見直しにも否定的だとして、朝日の社長を証人喚問することも求めるというのだ。
2ちゃんでは、スレッドが次々に立ち、慰安婦問題を解明するため、弁護士として取り組んでいた福島瑞穂参院議員や、取材した朝日の記者も証人喚問すべきとの声も相次いでいる。福島氏の喚問も必要とブログで指摘していた経済学者の池田信夫さんはツイッターで、「これは筋違い。福島みずほを呼ばないと真相はわからない」と維新の会に注文を付けた。
一方、維新の会が署名活動に関わることについて、「自民党が許すわけないだろ」「言論の自由への公党による介入になる」といった疑問の声も出ていた。
朝日「論評することは差し控えます」
杉田水脈衆院議員の事務所では、取材に対し、維新の会の全女性議員が発起人になるものの、あくまでも超党派で動いていくことを明らかにした。2014年2月3日に記者会見して、ほかの政党の議員らにも呼びかけていくそうだ。
一番の目的は、河野洋平氏を国会に呼ぶことだといい、福島瑞穂議員や朝日の記者への証人喚問要求は今のところないとしている。朝日の社長に証人喚問を求めることについては、言論の自由への介入というつもりではないと説明した。
事務所によると、署名活動は、国会法に基づく請願をするためのもので、街頭などで賛同者に直筆で署名してもらう。目標は特に設けず、より多くの署名を目指しているといい、とりあえず1か月をめどに活動することにしている。
関係者には、「署名したいので、どうしたらよいか」などの問い合わせが来ているという。ネット上などの盛り上がりについて、「かなりすごい反響」だと驚いていた。
なお、河野洋平氏については、13年12月、外交問題になるので取材などはお断りしているとして河野談話の根拠についての疑問には答えなかったと一部で報じられている。朝日新聞社の広報部では、維新の会が社長の証人喚問を求めていることについて、「お尋ねの件に限らず、個々の政党の活動について、紙面などで報じる以外に論評することは差し控えます」と取材にコメントした。