ソチ五輪施設いまだに「突貫工事」 一部はオープンに間に合わない可能性濃厚

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冬季五輪史上最大の5兆円を投じた

   カナダCTVニュースが報じたように、どの写真にも作業員の姿がまばらにしか確認できないのも気になる。人数が足りていないのだろうか。また、めくれあがっているアスファルトや歩道の脇には空きびんやペットボトルが無造作に捨てられ、薄汚さを感じさせる。

   同じような工期の遅れは、2004年のアテネ五輪でも起きた。採算度外視で突貫工事を重ね、何とか大会には間に合わせたが後には多額のツケが残った。ギリシャ政府の借金が市民に重くのしかかり、後の財政危機につながったとの見方もある。

   ソチ五輪では、施設の建設をはじめ道路などインフラ整備に約500億ドル(約5兆円)を投じたとされる。冬季五輪史上最大の金額だ。ここまで多額の出費をしながら、「施設が完成しなかった」では許されないだろう。

   テロ対策も欠かせない。現にロシア南部の都市ボルゴグラードでは2013年12月末に連続して自爆テロが発生し、武装勢力が五輪開催中にテロ攻撃を予告している。万全の対策を期すため、さらに費用がかさむのは明らかだ。

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