「作り手はやりにくくなる」
松本さんは番組中で、「もし、やめますってなっちゃったら、クレームしたら番組って終わらせられるんだってなると、作り手はやりにくくなる」と、クレームによる番組中止の前例ができてしまうことを危惧していた。
ナインティナインの岡村隆史さんも23日のラジオ番組で、
「もしこれで放送中止になってしまったら、テレビの未来はもうないです」「テレビでお仕事をする人間として、これ以上テレビの発展は見込めなくなりました」
と発言しており、表現自粛に追い込まれることへの危機感を募らせている。
ネットでは、商品やサービスなどへの不平不満を表明する手段して、スポンサー企業にクレームの電話で突撃する「電凸」に効果があると周知され、その「成果」をブログやSNSなどで共有する人が少なくない。2011年にはフジテレビの韓流偏重を抗議する人々が、番組スポンサーに「電凸」して対応の悪い企業について、アマゾンの商品レビュー欄に書き込んだ。電話音声を録音して動画サイトに公開する人もいるため、顧客からのクレームは無視できないものになってきた。
そうした影響があってか、クレームを受けてCM中止や商品の販売中止に追い込まれるケースが目立つ。最近では、キリンビールがカエルのキャラクターを使った缶チューハイのCMが、未成年者の飲酒を誘導しかねない、というクレームを受けて中止になったほか、ファミリーマートのフォアグラ入り弁当が、「残酷」だと指摘され発売見合わせになった。