百田氏「誰が失望したんや!名前書けや」
当事者に近いところからの発言も注目されている。NHKの経営委員で作家の百田尚樹氏は、1月27日未明、ツイッターで
「毎日新聞では、籾井氏の発言に対し、『経営委員側からは「外交問題に発展しかねない。選んだ側の責任も問われる」と失望の声がもれた』とあるが、少なくとも経営委員である私は何も言っていないぞ。誰が失望したんや!名前書けや」
と主張し、発言を問題視しない姿勢だ。
AP通信は、籾井会長が発言で「Under Fire(集中砲火を浴びている)」と報じており、その中で百田氏について「籾井氏を選んだ経営委員のひとり」で、「戦時下で自爆攻撃を行った操縦士を描いたベストセラーの著者。日本はアジアの女性を軍の慰安所に強制連行していないと発言している」と紹介している。
政治家の中には肯定的な発言もある。自らの従軍慰安婦をめぐる発言が問題視された日本維新の会の橋下徹共同代表は、籾井会長の発言について、
「まさに正論。その通り」
と、全面的に賛同した。
菅義偉官房長官は1月27日午前の会見で、発言については、
「内容については、政府としてコメントすることは差し控えたい」
とかわそうとしたが、発言を取り消そうとして非難されたことについては、
「最初の会見で、本人は『ノーコメント』と言われたけれども、記者の方からずーっと(慰安婦問題について)言われて、『個人的だ』という形で言って、途中でまた『会長の会見なので、「個人的」はないですよ』と言われて『それだったら取り消します』となった。そういう意味で、これから会長としての会見の中で、個人的なことを言っても会長としてとらえられるということを理解した上で、しっかり職責を果たしてくれると思う」
とかばった。