NHKの籾井勝人新会長が2014年1月24日の就任会見で、いわゆる従軍慰安婦問題について「どこの国にもあったこと」などと述べた問題で、その波紋がさらに広がっている。
NHKと同じ公共放送の英BBCが東京発で「ショックだ」と伝えたほか、NHKの経営委員が、会長発言の報道にツイッターでかみついた。日本維新の会の橋下徹共同代表は発言を支持するなど賛否両論で盛り上がっている。
BBC「NHKは政治的に中立であることになっている」
発言は、直後から中国や韓国など近隣諸国では批判的に伝えられていたが、それが欧米にも波及している。BBCはNHKと同様に、収入の大半を視聴者からの受信料でまかなっていることが広く知られている。そのBBCでは、会長発言を伝える中で
「公的資金で運営される放送局として、NHKは政治的に中立であることになっている」
とNHKの特徴を紹介した上で、東京特派員が
「新会長の一番最初の会見が非常に政治的な見解で始まったことはショック」
とコメント。
「NHKの内部では、『新会長人事は、NHKに安倍晋三政権の言うことを聞かせる狙いがある』と言っている」
とも伝えた。