2014年1月26日に幕を閉じた大相撲初場所で、横綱・白鵬関が28度目の優勝を決めた。だが、白鵬に引けを取らず注目を集めたのが23歳のホープ、西前頭10枚目の遠藤関だ。
幕内3場所目で100本以上の懸賞金を獲得し、11勝を挙げて敢闘賞にも選ばれるなど、人気・実力ともに勢いをみせる。特にざんばら髪をオールバックにしたワイルドなルックスは目を引き、女性ファンも増えてきているようだ。
グッズも連日売り切れ
強い足腰や柔らかい体、まわしを取ってからの多彩な攻めといった持ち味を生かし、幕下付け出しから昭和以降「最速」で入幕を果たした。角界の新たなスターとして関係者からも期待され、元日本相撲協会外部委員のやくみつる氏も「本物中の本物ですね」とラジオ番組で太鼓判を押す。今場所では貴ノ岩に下手出し投げで敗れ12勝目を挙げられず、「技能賞」を逃したものの、自身初の三賞となる「敢闘賞」を受賞した。初土俵から6場所での三賞は史上2番目のスピード受賞だという。千秋楽の26日には、白鵬から直々に依頼されたことで優勝パレードの旗手を務めた。
今後のさらなる活躍が注目されるが、すでに人気ぶりは横綱・大関も顔負けだ。1月23日の日刊スポーツによると、懸賞金の本数は新入幕から3場所目で計104本に達し、幕内5場所目で100本を超えた若貴兄弟を上回った。国技館前ではカメラを構えたファンが「遠藤~!」と歓声をあげる。力士グッズを扱っていた売店でも遠藤関のグッズは連日昼過ぎには売り切れ、ホームページには「欠品状態」のお知らせを載せるほどだった。