新車のカタログ燃費は「偽装」? 消費者不満、実走行燃費との差がひどすぎる

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低燃費車ほどカタログとのかい離は大きくなる傾向

   自動車業界がこれまで、カタログ燃費を実走行燃費に近づけるための取り組みを怠っていたわけではない。2012年4月以降、カタログには「JC08モード」を使った燃費計測基準で燃費が表示されているが、それ以前は「10・15モード」だった。JC08モードはエンジンが暖気されていない状態から始めるコールドスタートを走行パターンに追加したり、最高速度を毎時70キロメートルから毎時80キロメートル以上に引き上げたりして、実走行の状態に近づけた。

   また日本自動車工業会は、2013年5月にまとめた一般向けのパンフレットで、全車を平均した実走行燃費は、カタログ燃費に対して10・15モードの場合で約3割、JC08モードで2割低いことを明らかにしている。

   さらに実走行燃費との乖離率は、低燃費車ほど大きくなる傾向があると指摘。カタログ燃費がガソリン1リットルあたり30キロメートルを超えるクルマの実走行燃費は、カタログ燃費の6割以下、20キロメートルでも7割程度(いずれも10.15モードの場合)としている。

   低燃費車で乖離率が広がる理由は、燃費計測で考慮されない、エアコンやランプ、ワイパーなどの電装品の影響が大きい。電装品による燃料消費は大型車でも小型車でもほとんど変わらないため、実際の燃料消費では、低燃費車ほど電装品の割合が増える。結果的にカタログ燃費との乖離が目立つというわけだ。

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