2013年の倒産、バブル期並みの少なさ 今年は消費増税でどうなるか

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希望・早期退職者を募集した上場企業も減る

   同法はこれまで2度にわたって延長され、2013年3月末で期限が切れたが、政府は全国の財務局や財務事務所に中小企業の資金繰りに関する相談窓口を設けたり、経営支援のための「セーフティーネット貸付」や借り換え保証などの対策をとったりした。金融庁は金融機関への検査や監督を通じて、貸付条件の変更や円滑な資金供給に努めるよう求めた。これらの激変緩和措置が倒産を食い止める効果があったということらしい。

   2013年はバブル期並みに倒産が減少しただけでなく、希望・早期退職者を募集した上場企業が54社と、2年ぶりに前年(63社)を下回ったことも、東京商工リサーチの調べで明らかになっている。安倍政権発足直後の2013年1月は20社が希望・早期退職者を募集するなど、年初は先行きが懸念されたが、「4月以降はアベノミクス効果による円安で上場企業の業績が輸出企業を中心に急回復し、潮目が変わった」という。

   倒産がバブル期並みに減少し、早期退職者の募集が減るのは、もちろん朗報だ。2014年の最大の懸念材料は、やはり4月の消費増税だろう。中小・零細企業が増税に伴う適切な価格転嫁に踏み切れるのか。増税前の駆け込み需要の反動で、春以降の消費がどこまで落ち込むのか。春闘で賃上げは実現するのか――など、日本経済を取り巻く不安材料は尽きない。

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