韓国株の低迷ぶりが目立っている。2014年に入って、サムスン電子や現代(ヒュンダイ)自動車、ポスコといった、韓国経済をリードしてきた大手企業の株価は軒並み急落している。
日米欧の株式市場が上昇基調にある中で、韓国株は取り残されているようだ。
「世界経済は『春』を迎えているのに、韓国だけが『真冬』」
2013年の1年間でみると、日経平均株価が56%上昇、米ニューヨーク市場のダウ工業株30種平均株価の上昇率も26%と好調だったが、韓国の代表的な指数である韓国総合株価指数(KOSPI)の上昇率は0.7%とほぼ横ばいにとどまった。
さらに14年初以降の下落が大きく、KOSPIは13年末に2011ポイントだったのが1月10日には1938と約3.6%下落。21日には1961.65まで回復したが、なお弱々しい。
背景には、サムスン電子がさえない決算を発表したことに加えて、円安・ウォン高が続いていることが輸出の足を引っ張っている。内需や投資の低迷など、韓国経済の構造的な問題がありながら、朴槿恵政権が発足以来、効果的な経済政策を打ち出せずいることも、ムードを重苦しくしている。
1月17日付の東亜日報は「世界経済は『春』を迎えているのに、韓国だけが『真冬』」の見出しで、「韓国の証券市場は、米国、欧州市場の上昇傾向にも関わらず、独りだけが下落の様相を呈している」と報じた。KOSPIは、13年末以後1月15日までに2.89%下落。同じ期間、米ダウ平均株価は0.57%減だったが、ドイツ(1.90%)や英国(1.05%)、フランス(0.84%)など欧州市場は上昇した。
さらに、「サムスン電子、現代自動車など代表企業の実績にも暗雲が立ち込めている」と伝えている。