「ローカル路線バスの旅」が異常人気! 秘密は蛭子さんのイラッとする「だらしなさ」

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   「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」というテレビ番組をご存知だろうか。テレビ東京系で不定期放送されている旅番組で、俳優の太川陽介さんと漫画家の蛭子能収さん、女性ゲスト1人が路線バスを乗り継いで3泊4日の日程内に目的地を目指すというものだ。

   地味な内容にも思えるが、この番組が今意外な人気を博している。新年のスペシャルでは、同時間帯に放送されたフジテレビ系人気番組「めちゃ×2イケてるッ!」の視聴率を抜いたと話題だ。

タクシー使用禁止、ネットで情報収集は不可

14年4月にはDVDも発売される(土曜スペシャル公式サイトより)
14年4月にはDVDも発売される(土曜スペシャル公式サイトより)

   「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」は、2007年10月に放送をスタート、これまで16回放送されている。

   太川さんがリーダーとして、地図を見ながらルートを決めるなど計画を立て、蛭子さんはホテル・旅館の宿泊交渉などを行うことが多い。

   旅番組という名目だが、蛭子さんは食事の時に現地の名物料理ではなく揚げ物やオムライス、カレーライスと好物しか食べない、太川さんが頑張って練った計画が失敗したら文句を垂れる、時間に追われているのにパチンコに行きたいとわがままを言うなど、とにかく自由奔放。太川さんが翻弄されつつ上手くあしらうというのが恒例だ。

   ルールは「3泊4日でゴール」のほかに、「タクシーは原則使用禁止、バスがつながっていない場所では歩いて目的地を目指す」、「情報収集は現地の人や路線バスの運転手、営業所からのみOKで、インターネット利用は不可」というものがある。移動に厳しいルールがあり、蛭子さんの「自由すぎる」行動のために、目的地にたどり着けないこともある。

   14年1月4日に放送された3時間30分スペシャルでは、タレントのちはるさんを招き、千葉・館山から福島の会津若松を目指した。

   蛭子さんとちはるさんのマイペースさに太川さんが振り回されつつ、和気あいあいと旅をしていたのだが、廃止路線が多く乗り継ぎがなかなか上手くいかなかったこともあり、一行は結局目的地に到着できず。福島・郡山駅前で時間切れとなってしまった。

伊集院光「蛭子さんが人間性を疑うようなことをすげー言う」

   失敗に終わってしまったにもかかわらず、13.0%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)という高視聴率を叩き出した。同日18時30分~21時まで放送の「めちゃ×2イケてるッ!パーフェクトイヤーだ600回記念スペシャル」(12.2%)、18時30分~20時54分まで放送の日本テレビ系「有吉ゼミ★超豪華新春SP~ヒロミ夫妻にテレビ初密着!結婚したいワケあり女大集合」(11.7%)など人気番組を差し置いて、同時間帯のトップに輝いたのだ。

   人気の秘けつはどこにあるのだろうか。ネット上の感想を見てみると、「太川の真面目さとエビスのだらし無さがいいんだよ」「蛭子にイラッと来てゲストに好感そして太川ガンバレみたいなw」「太川陽介氏が蛭子能収先生をうまい具合に扱っていますよねえ。だから下手なお笑い番組よりも面白い」など、「太川さんと蛭子さんのアンバランスさがいい」という意見が並んでいる。

   「路線バスの旅」ファンを公言しているタレントの伊集院光さんは、14年1月7日放送のラジオ番組「JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ系)で

「蛭子さんが人間性を疑うようなことをすげー言うんです。僕は人気コンテンツになればなるほどそこを危惧するんですけど、蛭子さんはムカつかれ続けるべき」
「テレビの中にいる憎まれ役みたいのを、『あいつムカつくムカつく』って言ってるうちに、スポンサーさんとかテレビ局の上の人とかが気を遣ってその人を抜いちゃうっていうケースが本当にあるから。本当に抜いちゃダメ!本当に抜いちゃったらすんなりゴールしちゃうから!蛭子さんがいないと普通に名物も紹介できちゃうから!」

と、蛭子さんがいることの魅力を熱く語っていた。

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