オノ・ヨーコ氏、イルカ漁続けると「日本の悪口を言う口実を与えてしまう」
米ニューヨーク・タイムズ紙は、香港発の記事で
「ケネディ大使が微妙な問題に関わろうと判断したことは、ちょっとした驚きをもって受け止められている。知名度のせいもあって過度に重く受け止められているようだ」
と論評している。
大半の記事では、漁に反対する活動家が漁の様子を隠し撮りしたことが問題になった09年のドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」に触れている。記事では、映画の撮影の手法は問題視されず、映画で描かれた漁の残酷さが一方的に強調されており、過去に漁について問題視された部分が国際世論に「蒸し返されている」とも言える。
オノ・ヨーコ氏も1月20日付けで、イルカ漁に反対する声明をウェブサイトに掲載した。
声明は太地町の漁業関係者に宛てられており、安倍晋三首相にも同報(Cc)されている。内容は
「私たちは世界からの共感と助けを必要としている。(イルカ漁は)中国、インド、ロシアといった大国やその子どもたちに、暴力ではなく平和への愛を語りあうべき時に、日本の悪口を言う口実を与えてしまう。これは簡単なことではないが、日本の将来の安全のために考えてほしい。多くの周辺国は、常に日本を弱体化させる機会をうかがっている」
というもので、イルカ漁の継続が国益を損なうとの立場だ。オノ氏の米国での知名度は高く、さらに影響は広がりそうだ。