「ミラン本田」初ゴールで順調な船出 タレント揃いのチームでも存在感発揮できる

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ミドルやフリーキック武器に「短時間でもリズム変えられる」

   石井氏がもうひとつ注目した点がある。ミランには「守備陣が我慢できなくなって失点し、それにより攻撃のリズムも悪くなる」という悪循環があった。「その単調な展開を、前節は本田選手のダイレクトプレーが変えました」と説明した。流れを呼び寄せる存在となれば、チームの士気も上がる。

   タレント集団のミランにあっては、厳しいポジション争いが避けられない。本田選手の場合、起用の上でカカ選手とロビーニョ選手の「ブラジルコンビ」との兼ね合いが出てくるという。常時先発とはいかないかもしれない。ただ、低迷するチームの起爆剤として獲得した経緯もあり、試合途中での投入という形を含めて当面は出場機会を与えられるだろうと石井氏はみる。途中出場となればプレー時間が短く、流れの中で味方との連携を組み立てなければならない。それでも「ミドルシュートやフリーキックという武器がある。状況が悪い場面でも一気にリズムを変える力を持っているだけに、限られた時間内でも好結果を生みやすいと思います」。

   「ミランの救世主だ」と持ち上げる日本のメディアと比べて、現地メディアやファンは当初「本田選手はどれぐらい活躍してくれるだろうか」と少々様子見だったようだ。だが実戦でのプレーを見て期待度は増しているという。新監督に「親日家」と言われるセードルフ氏の就任が確実となったのも追い風かもしれない。入団会見で希望した「トップ下」で躍動する姿が期待できそうだ。

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