配布したのは講師ではなく朝鮮系の文化研究会の学生
こうした騒ぎの中で、立命館大学の学生やOBと思われる人たちがネットで「デマに決まっている」などと反発し、一連の情報の出所を調査し始めた。
見つかったのは匿名の人物のツイッターで、14年1月10日付けに、嘆願書の写真と共に、
「『東アジアと朝鮮半島』という授業にて出席カードとともにこんなカードを書かせるから立命は糞」
「よく考えたら先生の名前が『金友子』だった」
などと書き込んでいる。
ところがその後、この講師の講義に出たという学生から、
「書かせたってのは嘘ですね。これは大学や先生ではなくて、朝鮮系の文化研究会の学生がよかったら書いて下さいって言ってただけです」
といったツイートも現れた。
誤報の可能性があると思ったためか「ガジェット通信」などのニュースサイトからこの記事は14年1月14日までに削除されている。またこの記事では「立命館大学コリア研究センター」の女性研究員とされているが、同センターによると、かなり前に同センターの所属ではなくなっているという。
立命館大学は14年1月15日、公式ホームページで「授業内における学生団体の要請活動への本学嘱託講師の対応について」という説明を行った。それによれば、13年12月13日に授業で朝鮮学校無償化に関するアピールをしたいとの要望が受講生からありそれを許可した。学生団体は無償化の説明と嘆願書の配布、回収をした。その際に講師は嘆願書への署名は任意で、署名と成績とは無関係だとアナウンスした。回収は学生団体が行ったため講師は嘆願書の提出者や記入内容について関知していない、という。こうしたことが講師自身が嘆願書への署名を求めたかのような誤解を与えてしまった。
「多くの方にご心配とご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。また、今後、このようなことが再発しないように徹底してまいります」
と謝罪している。