ジャンボジェットが伊丹に8年ぶり飛来 3月末に退役控え「里帰り」フライト

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倍率20倍の遊覧飛行では離陸、富士山、着陸で拍手

富士山上空では大きな歓声が上がっていた
富士山上空では大きな歓声が上がっていた

   この日のイベントでは、地域住民を招いて格納庫での見学会や遊覧飛行が行われた。遊覧飛行に、伊丹空港周辺の5市(池田市・伊丹市・川西市・宝塚市・豊中市)から抽選で選ばれた200組・400人が搭乗。応募は3990通もあったといい、倍率は実に20倍だ。

   フライトは約1時間半で、知多半島や浜名湖の上空を通過し、房総半島付近で折り返した。通常、羽田-伊丹便は高度28000フィート(約8500メートル)で飛ぶが、今回は20000フィート(6100メートル)で飛行。富士山付近では15000フィート(4570メートル)まで高度を下げ、普段よりも近くに見える富士山に歓声があがった。富士山以外にも、離陸や着陸など、イベントごとに大きな拍手が起こっていた。

   機長で川西市出身の井上勝喜さん(48)は、フライト後のイベントで

「23年のパイロット人生の中で15年間ジャンボを操縦してきた。私の人生の中では『ジャンボに飛ばせていただいた』という感じ」

と話し、感慨深げだった。神戸出身で副操縦士を担当した山本烈士(あつし)さん(43)は、

「井上キャプテンとはここ1年間で数回しか飛んでいないが、一緒に飛ぶと大雪で離陸できなくなってしまったり、色々な故障があって飛行機が2時間以上遅れたり…。どの(フライトの)ときも遅れるということで社内では『混ぜるな危険』と言われている。そういった2人を、最後の大きなイベントに呼ぶANA心の大きさにびっくり」

と冗談を交えながら観客をわかせていた。

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