資材と人件費の高騰がジワリ
今後のマンション販売の見通しについても、「2014年も引き続き強めに推移していくのではないか」と、業界は期待する。ただ、消費税増税を機に、住宅に限らず急速に消費マインドが低下する懸念は残っており、景気全体の動向からは目が離せない。
もう一つのリスクが建築資材や人件費の高騰だ。例えばマンション部材や一戸建ての基礎部分で鉄筋となる棒鋼の大口需要家渡し価格は東京市場で12月に1トン6万円台半ばと、10月上旬から5000円近く上昇しているといい、東日本大震災復興関連工事もあると、今後も「強含み」との見方で関係者の見方はほぼ一致する。同様に工事の増加で人手集めに苦労する業者の悲鳴が聞こえ、人件費もジリジリと上昇している。「マンション価格にどこまで転嫁するか、悩ましい。大幅に上がれば販売には逆風」(同)との不安感も広がる気配だ。