NHK経営委員・長谷川三千子氏のコラムが波紋 「男女共同参画」批判でツイート1500超える

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   哲学者の長谷川三千子氏が産経新聞に寄せたコラムが波紋を広げている。長谷川氏は元々保守的な論調で知られているが、今回のコラムの内容は、男女共同参画に真っ向から反対する内容だ。

   ウェブサイトに掲載された記事はすでに1500回以上ツイートされており、批判的な声の方が多いようだ。長谷川氏が安倍内閣の意向でNHKの経営委員を務めているという点も、波紋をさらに大きくしている。

「生活の糧をかせぐ仕事は男性が主役となるのが合理的」

   長谷川氏は2014年1月6日、産経新聞の「年頭にあたり」というコラム欄に「『あたり前』を以て人口減を制す」と題した寄稿をした。日本の人口が減少することを危惧し、長谷川氏はその解決方法を

「日本の若い男女の大多数がしかるべき年齢のうちに結婚し、2、3人の子供を生み育てるようになれば、それで解決です」

と断言した。この解決策に対して

「政府や行政が個人の生き方に干渉するのはけしからん」

といった批判が予想されることについては、1999年に施行された男女共同参画社会基本法の第4条「社会における制度又は慣行についての配慮」の条文を引用しながら、条文の趣旨を

「どういうことなのか具体的に言えば、女性の一番大切な仕事は子供を生み育てることなのだから、外に出てバリバリ働くよりもそちらを優先しよう。そして男性はちゃんと収入を得て妻子をやしなわねばならぬ--そういう常識を退けるべし、ということなのです」

と要約。行政の側が以前の常識を覆したに過ぎないため、批判は「全くおかしな話」と断じた。

   さらに、女性が出産可能な年齢に労働することが出生率低下につながっているとした。

「妊娠、出産、育児は圧倒的に女性の方に負担がかかりますから、生活の糧をかせぐ仕事は男性が主役となるのが合理的です。ことに人間の女性は出産可能期間が限られていますから、その時期の女性を家庭外の仕事にかり出してしまうと、出生率は激減するのが当然です」

   その上で、1972年施行の男女雇用機会均等法を引き合いに、

「政府、行政は一貫してその方向へと『個人の生き方』に干渉してきたのです。政府も行政も今こそ、その誤りを反省して方向を転ずべきでしょう」

と、女性が家庭内にとどまる方向に政策を転換すべきだと主張した。

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